―城下町―
ナ「いやー、シンデレラストーリーって実際にあるものなのね♪」
浮かれているナミを冷めた目でみる一味。
ロビンも浮かれはしないものの、目を細めて喜んでいる。
ロ「が幸せになれるのなら、素晴らしいことね」
ブ「契約者と承諾者ですか・・不思議な力ですね」
フ「悪魔の実の何かか・・・」
サ「はぁ、ちゃんが相手かァ、いいなァ、あの王子・・・」
ゾ「うるせェな・・・・・ぐるぐるプリンス（ぼそっ）」
サ「ああっ！？何か言ったか、クソマリモ迷子剣士！！」
ゾ「全部くっつけてんじゃねェよ！」
フ「話しちゃいねぇけど、目をみりゃわかる。いいコそうだったな」
チョ「めちゃくちゃイイ奴だぞ。優しいし」
ル「なァ、あいつ、仲間にしねェか？」
ナ「は？！何言ってんの？あのコは王家に入るコなのよ？わざわざお尋ね者の一味に加えてどうすんのよ」
ル「そんなのまだわかんねェじゃねェか、大体なァ・・・」
「あ、ロビンさんたち！！」
全（ルフィ除く）「（何てタイミングの悪いコ・・・！！）」
ル「おお！お前、丁度良かった、王女やめてよ、俺らの仲間にならねえか？」
「・・・え？」
ル「楽しいぞ、海賊は！！」
ロ「ルフィ・・・！！！」
サ「バカ、お前・・・」
「え・・・海賊って・・・」
・・・ルフィ。海賊。ゴムゴムの実のゴム人間・・・・。
の頭の中で情報がぐるぐる回る。
「あ・・・エニエス・ロビーの・・・っっ！！！」
ル「ん？エニエス・ロビー？」
ナ「司法の島の事よ。ロビンと、ついでにフランキーを救出したでしょ」
ル「ああ、あの時か」
ブ「“ついで”扱いされてますよ、フランキーさん」
フ「お、おお。あの時はまだ味方というよりは敵に近かったからな。別に気にしちゃいねェよ・・・・・（ズーーーン）」
ブ「（あ、傷ついてる）」
（・・・知ってる。麦わらの一味。王下七武海だった人を壊滅に追い込み、エニエス・ロビーを崩壊させた一味。
この人たちが・・・？世間の評判と違いすぎる・・・。
でも、本人たちが認めてる。でも・・・）
ロ「ごめんね、」
「え？」
ロ「驚いたでしょう？あの場では言わない方が良いかと思って。騙していたようでごめんなさい」
「あ、いえ・・・私が勝手に勘違いしただけですし・・・」
“・・この人は、何て答えるんだろう”
「あの、ルフィさん・・・」
ル「ん、なんだ？」
「何でルフィさんたちは・・・」
スーブー・ターブー「ああああああっっ！！！！」
「あ、お姉さまたち・・・どうなさったんですか？」
スーブー「どうなさったじゃないわよ！！なんであんたここにいるのよ？！」
ターブー「店に行ってたんじゃないの？！」
「仕込みをするつもりだったんですけど、おばさまが明日はお店を休みにするから必要ないと。あの、今から家に戻ります。すみま・・・」
ターブー「お母様は！？」
「はい？」
スーブー「お母様はどこだって聞いてんの、早く答えなさいよ、グズ！！」
ウ「（こいつら、あの店主とそっくりだな・・・）」
「おばさまは私がマタンを出た時にはまだお店にいらっしゃいましたけど、その後どうされたかはわからないです」
スーブー・ターブー「・・・・・」
「どうかされたんですか？」
ターブー「うるさい！・・・まさか・・あの物音はお母様だったんじゃ・・・」
町民1「家事だぁーーーーー！！！」
町民2「すごい勢いで火の手が上がってるぞ！！」
町民3「シャンダムール通りの方だ！」
「え、お店がある通り・・・！！！」
ル「おい、お前ら大丈夫か？何でそんな震えてるんだ？」
「お姉さま・・・？」
スーブー「お母様が店に残ってたら・・・どうすれば・・・」
「とりあえず行きましょう！うちの店からの出火かどうかなんてわからないですし、万が一マタンからの出火でも火の手が上がれば気がついてすぐに逃げ出してるはずだか・・・」
ターブー「無理よ！！」
スーブー「ターブー、やめなさい！！あなた・・・」
ターブー「私達、出られないように外に樽を置いたんだもの！！！」
ウ「・・・！？ お前ら、まさか・・・・・」
ナ「店に火をつけたの？！！！」
「・・・・・！！！」
チョ「何でそんな事・・・」
ロ「・・・・・が中にいると思ったから」
「「「「「？！！！！」」」」」
姉妹はその場で泣き崩れた。
自分たちのした事自体を悔いているのか、母を閉じ込めたことを悔いているのか・・・。
静寂の中、が叫ぶ。
「そんな事、今はどうでもいい！！！」
ゾ「・・・・・！」
自身も泣き崩れそうになるのを必死にこらえながら、は続ける。
「早く、店へ！！私の能力で何とかなるかも知れない。ルフィさん、皆さん、ご協力いただけませんか！お願いします！！」
ロ「確かにね、早く行きましょう」
フ「最短距離で行くぞ、といったか、先導しろ」
「ありがとうございます、こちらです！！！」
一行、シャンダムール通りへ。
スーブー「・・・私達も行かなきゃ」
