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第10節 新たな契約(後編)

ロ「フランキー、合図を」
フ「お、そうだった」
いったんベラを降ろし、肩を上空に向けたフランキー。
フ「フランキ~~~“デストロイ砲”!!!」
ドウンッ!ドウンッ!ドウンッ!
上空に砲撃が上がる。
フ「よし、これでわかるだろ。行くぞ!」
「(この人(?)は一体・・・)」

―ルフィ、ウソップ―
ウ「ん?今の合図か?おい、ルフィ!」
ル「まあじょおぉーーーっっ!!!どーこーだァーーっ!!!」
ウ「合図の意味が無ぇ・・・おい、ルフィ!!」

―ナミ、チョッパー、ブルック―
ナ「あれは・・・フランキーかしら」
チョ「おお!やったな!」
ブ「戻りましょう!」

―ゾロ、サンジ―
サ「おい、見えたか」
ゾ「ああ」
サ「戻るぞ!いいか!道をみるな!!おれの背中を・・・」
ゾ「うるせェッッ!!!」

スーブー「戻ってきた・・・!」
ロビン、フランキー、以外は全員到着。
一番距離が遠いため、達の姿はまだ見えない。
ターブー「早く・・・!!早く!!」
目をこらして待っていると、達の姿が遠くに見えた。
フランキーが誰か抱えて走っている。
ル「おお、あれが魔女か?」
サ「普通のばあさんだな・・・」 あと数十歩。
“間に合った・・・”
全員がそう思った瞬間。
の腕に激痛が走った。

「ウアアアアアアアッッッッッ!!!!!」

両腕のバングルが砕け散った。
スーブー「・・・・・・・・え?」
到着しベラを降ろすフランキー。
痛みは一瞬で消え去ったがその場にひざまずく
ベラ「“契約”が・・・終わった」
ターブー「どういう事?!・・・お母様?!!」
全員部屋を見やる。
手術中の医師が部屋から出てくる。
その表情が全てを物語っていた。
スーブー「そんな・・・間に合わなかった?」
ターブー「うぅッ、ううーーッッ・・・」
「まだ!まだ間に合うかも知れない!!まだ時間も経ってない!間に合うかも・・・ベラさん!!」
静かに首を横に振るベラ。
ベラ「私の契約は簡単。私と契約者、承諾者が手を重ねあわせ、“3人”同時に『契約』と唱える事」
ベラの言っている意味を理解し、その場に再び崩れ落ちる
ナ「こんな・・・こんな少しの時間の差で・・」
静まり返った空気の中、弾けたようにターブーが叫びだす。
ターブー「・・・ねぇ!!ホントに急いだの?!」
「!?」
スーブー「・・・ターブー?」
ターブー「散々イヤな思いさせられてきたおばがいなくなるんだもんね!助けるのは拒めなくても、可能な限り遅らせたりとか何か汚い事してたんじゃないの?!帰ってくるのも一番遅かった!!!」
ベラ「お嬢ちゃん・・・私の契約は・・」
娘2「言ってるだけでしょ!!少しも抗えないかなんてわかったもんじゃないわ!!ねぇ?!!そうなんでしょ!!?あんたが・・・」
バシッ。鈍い音が響く。
ウ「ナミ?!」
サ「ナミさん?!」
ナミは怒りか悲しみか、震えている。
どんな仕打ちをされても、にとっては大切な人だったのだろう。
“大切な人”を失った時の悲しみがわかる仲間は多い。
奇妙な静寂が周囲を包んでいた。
ロ「・・・一緒に行動していて、見ていた。が本気であなたたちのお母様を助けようとしていた事。必死で危険な場所に飛び込み、ベラさんを探しまわっていた事・・・」
ターブー「だからそれはっ・・・」
ロ「契約者だから?が、まだ間に合うかも・・ってベラさんに必死に頼んでいた時、“契約”は終わっていたんじゃなかったかしら」
ターブー「・・・・・っ!!!」
スーブー「・・・」
ターブー「うわあぁぁーーーーんっ!!!」
姉妹が泣きじゃくる中、は静かに、だがとめどなく涙を流し続けていた。

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