ワンピース魂

オリジナルコーナー

第5節 非日常

ブ「おや、お帰りですか。さきほどフランキーさんがお帰りになったのですがすぐサニー号のメンテナンスに入ってしまわれて・・・わたくしヒマでヒマで死んじゃうかと思いました・・・ってもぅ死んでるんですけど!!」
ル「・・・・・」
ブ「・・・おや?どうかされましたか?」
ウ「今ルフィに話しかけない方がいいぞ(コソコソ)」
ブ「???何があったんでしょう。怖い・・・」
ウ「あ、そ、そうだ!!今夜城でパーティがあるらしいんだけどよ、面白そうだから行ってみようぜ。ブルック、お前も仮装って事で入れんじゃねぇか」
ブ「パーリーですか?ヨホホ、わたくしパーリー大好きです。行きましょう!」
ゾ「何だ、パーティって。めんどくせぇ・・・オレは行かねぇ」
ブ「(あ、起きた)」
ウ「酒もたくさん出るんだろうなぁ」
ゾ「(ピクッ)・・・・・仕方ねぇ、せっかく新しい島に着いたんだ。ちょっと覗いてみるか」
サ「賞金首どもががん首揃えて何言ってやがるんだ。入れてくれる訳ねェだろ」
ブ「サンジさん、チョッパーさん。おかえりなさい」
ウ「仮装してきゃ大丈夫だろ。行くだけ行ってみようぜ」

―店主の家―
※ 店主の娘
姉 スーブー
妹 ターブー
“大切な人の悪口を言われてもか!”
は、ルフィの言葉を思い出していた。
腹が立たなかった訳ではない、悲しくなかった訳ではない。
それでも今まで居場所を与えてくれたおばへの感謝の念があった。
これも・・・“契約”による気持ちなのだろうか。
このままおばが亡くなるまで繰り返される日常を、当然と思い生きていくのだろうか・・・自分の意志など持つ事もないままに。
ガチャッ。
スーブー「何なのよ、これ。も連れていかなきゃいけないワケ?」
ターブー「不釣合いでしょ、にお城なんて」
店主「仕方ないだろ。王様のご命令なんだ。もし行かせずにそれがバレたらせっかくあんた達が選ばれたとしてもフイになるかも知れない」
おばたちが帰ってきたようだ。
3人の声を聞きながら、黙々と家事を続ける
店主「!!ちょっとこっちへ来な!」
「はい、おばさま」
テーブルに1枚の紙を叩きつける。
店主「このお触れの通りだよ。『ヴェール国国民で未婚の15歳以上の女性は今夜のパーティに必ず全員参加の事。』数増やしゃ選びにくくなるだろうに。全く何を考えておいでなのやら」
スーブー「勘違いしないでね、。選ばれるワケないんだから。ただの義務よ」
ターブー「もう1つ服あったでしょ。洗濯してあるんだろうからせめてそっち着ていってよね。あまりにみすぼらしいとこっちが恥ずかしいから」
店主「さあ、早く娘達にドレスを着せて、髪などセットしておくれ。時間がいくらあっても足りやしない。今日で運命が変わるかもしれないんだからね」
リビングにはまばゆいばかりのドレスやアクセサリーが並ぶ。
店主「早くしな。手を洗ってきてからやるんだよ。汚らしいったら無いんだから」
支度を終え、早々とお城へ向かう3人。
店主「19時からだから間に合うように来るんだよ。来たらなるべくひと目につかないよう端の方にいる事。わかったね!」
「はい、おばさま。行ってらっしゃい」
お辞儀をしかけた瞬間、の髪留めが切れた。
店主「全く何やってるんだい。ああ、もういい。今日はお城で家事もほとんど無いんだから髪留めは要らないだろ」
スーブー「お母様、早く行きましょうよ」
店主「時間に間に合わなかったら許さないからね。家事は終わらせてから来るんだよ!!」
を残し、3人は出かけていった。
「パーティか・・・」
格段興味がある訳ではない。
それでも、いつもと違う日常には少しワクワクしていた。
「あの人達にも会えるかも」
自分の事ではないのに、本気で怒ってくれたあの人達に。
ワクワクの一番の原因はそれなのかも知れない。
19時までに終わるかしら。
は掃除をする手を更に早めた。

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