ワンピース魂

オリジナルコーナー

第6節 夢の時間(前編)

ル「うおおおーー、すげぇ城だなァ」
全員が賞金首のため、各々がドミノマスク(仮装用のマスク。蝶型などはバタフライマスクとも呼ばれる)やフルマスク、サングラスなどで顔を覆っていた。
ナ「ライトアップされて七色に光ってるわ」
ロ「人工的ではあれど、やはり美しいものは美しいわね」
サ「はぁあああーーっ!!ナミさん、ロビンちゃんの美しさに比べたらこの城の美しさなんて・・・目を覆い隠しても美しさを隠しきれていない。何て罪な2人なんだ!!!」
ロ「ふふ、ありがとう」
ナ「(・・・はぁ、疲れる)」
ゾ「くだらねェ事言ってねェで行くぞ。酒はどこだ」
ル「食いもんの匂いがしてきた!!」
ブ「ヨホホ、着飾られた貴婦人ばかりですねェ、目の保養、目の保養。私・・・目、無いんですけどーーっ」
フ「行くぞ、ブルック」
ブ「あれ、他のみなさんは・・・」
ウ「俺ら以外とっくに行ったぞ」
ブ「最近私の扱い、ヒドくないですか?!!泣けてきます!・・私・・・」
ウ「目、無いんだけどな。ほら行くぞ」
ブ「・・・ヒドすぎる!!」

―城内―
「(綺麗・・・お城の中なんて初めて入った)」
給仕たちが忙しく動きまわる。が持っていた空のグラスをすぐに取り替えてくれる。
「ありがとうございます」
給仕1「どういたしまして」
隣のテーブルの給仕が皿を片付けようとして、手を滑らせた。
フカフカのカーペットが敷かれているため、幸い割れる事は無かったが、周りはソースや食べ物が飛び散ってしまっている。
女性1「きゃっ、もう。ドレスにかかったらどうするのよ」
女性2「こっちの方まで飛んでるわよ」
給仕2「失礼いたしました。すぐに片付けます」
給仕の視界をフワッと銀色の髪がよぎった。
給仕2「???」
がひざまずき、片付けている。
給仕2「あ、大丈夫です!!今日は皆様お客様ですので、このような事は私どもがいたします」
「でも、他の仕事もあってお忙しいのでしょう?2人でやればそのぶん早く片付けられます。大丈夫、服についても洗濯すれば落ちますから」
確かにの服は普段着とさほど変わらないものだった。
多少時代遅れだろうか、シックなグレーのワンピースで、飾りは全くつけていない。
両腕の赤いバングルだけが皮肉にもアクセントになっていた。
女性1「あの格好でパーティに来るの?王家の方々に失礼だとは思わないのかしら」
男性1「いや、見ろよ、“契約者”だ。そういう暮らしをしているんだろう、可哀想に」
同情の目や蔑みの目を浴びながら、いつもの事と気にせず片付け終えた
給仕2「申し訳ない。助かりました」
「いいえ(ニコッ)」
一連の騒動をゾロが壁に寄りかかりながら見ていた。
ゾ「・・・・・・・グビッ」
給仕1「・・・・・」

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